嵐山

亀山と嵐山をバックに彩る池泉回遊式の庭園

嵐山目次

嵐山について

京都府京都市の西部にある嵐山。「嵐山」というのは地名だと思っている方も多いのですが、実は「嵐山」という標高382mの山が存在します。

大堰川を挟んで西側の松尾山・嵐山・鳥ヶ岳の嵐山三山と、東側の小倉山・亀山、さらにその麓を含んだ地域を「嵐山」と称し、山麓には多数の寺社が揃い京都市では祇園と並んで有名な観光名所です。

「嵐山」という地名については、日本で現存する最古の歴史書「日本書紀」にはすでに書かれており、487年に月読尊(つくよみのみこと)からのご神託より「宇田荒洲田(うだあらすだ)」の地を奉ったことが嵐山の地名の起こりとされています。宇田荒洲山にある山であるため「あらす山」→「あらし山」に転じた歴史的背景の説と、山桜や紅葉を吹き散らす嵐を起こす山から「嵐山」になったという叙情的な説があります。

景勝地としての嵐山は7世紀桓武天皇の御行幸の頃から当時の都人の遊興の地として始まり、その美しさは四季折々の変化に富む「嵐山」、清流を称える「大堰川」、優雅な姿をとどめる「渡月橋」の調和美であるといわれます。

春は桜、秋は紅葉など渡月橋と大堰川と渾然一体となった景観美が楽しめるのはもちろん、大堰川対岸の亀山公園からは平安時代とほぼ変わらないといわれる保津峡の渓谷美も一望できます。嵐山を借景にした曹源地庭園がある世界文化遺産のひとつ天龍寺などの名刹や、野生の猿と触れ合える嵐山モンキーパークいわたやま、平安貴族のお船遊び気分を味わえる屋形船やボートもあり、来た人たちを飽きさせることがありません。

平安時代には、貴族の別荘地であったことも頷けます。

嵐山のシンボル「渡月橋」

嵐山の象徴である「渡月橋」

渡月橋を挟んで上流部が「大堰川」、下流部が「桂川」と渡月橋を境に川の名前を変えます。

渡月橋の全長は155m。鎌倉時代の第90代亀山天皇が満月の晩にこの地で舟遊びをし、橋の上空を移動していく月を眺め「くまなき月の渡るに似る」と詠われたことからこの名がつきました。承知年間(834~848)に平安時代前期の真言宗の僧であった道昌が橋をかけたことに歴史がはじまります。応仁の乱など戦乱の世には橋が壊されたこともありましたがその度に再興され、現在の橋は昭和9年(1934)に完成したものです。

写真で見ると木造の橋に見えますが、木造なのは欄干のみで他は鉄筋コンクリート造りのため車の通行も可能です。夜は橋の上流部に作られた小型水力発電機の電力でライトアップもされます。静かな川の流れに、ライトアップした橋がまた映えます!

平成16年(2004)年には「嵐山温泉」が掘削され、京都市内でも珍しい天然温泉のお宿があるのも嬉しいポイントです。

微白濁の弱アルカリ性の泉質で、神経痛・筋肉痛・冷え性などたくさんの効能をもつお湯です。世界文化遺産の天龍寺をはじめとする社寺の参拝や、保津川下りなどの川遊びを楽しんで、疲れた体を嵐山温泉に浸けて癒せるなんて旅の理想ですね。

〈竹林〉

竹林

渡月橋とならんで「嵐山のシンボル」であり、嵐山観光で絶対にハズせない竹林の小径。野宮神社から天龍寺北側を通り、大河内庭園までの400mの道には数万本の竹が空を覆うほど高く伸びていて、壮大な竹林の風景が広がります

晴れた日には木漏れ日が心地よく、太陽が隠れた日は昼でも薄暗い程で、真夏でも涼やか。1年を通じて緑色が続く竹はどの季節に訪れてもたおやかな姿を見せてくれ、サラサラと風になびく葉っぱの音や、竹の幹同士がぶつかり合う音も魅力の一つです。

竹林の小径にそびえる竹は「孟宗竹」で、延暦2年(801)に道雄上人が唐から持ち帰ったのが始まりです。ただ、嵐山にいつの頃から竹が茂り始めたのかは定かではなくよく「平安時代からの面影残す」なんていう表現がされますが、歴史的な裏付けはないそうです。ただ、この竹の丈と風景が無条件で歴史を感じさせてしまうといっても過言ではないでしょう。

例年12月には竹林の両側がライトアップされる「京都・嵐山花灯路」という、灯りにゆらめく夜の竹林を楽しめるイベントが開催されています。燈籠の暖かな色で照らされた竹林は、日中とは違う厳かで美しい空間にちょっぴり妖しさを秘めたような幻想的な雰囲気に包まれます。

竹林の小径を観光する時は徒歩はもちろん、人力車に乗ってみてはどうでしょう?車夫と呼ばれる、人力車を引っ張ってくれる方は嵐山観光のプロでもありますので観光案内しながら力強く人力車を引いてくれ、短い時間でも嵐山のアレコレをたっぷり聞くことが出来ます!

人力車が通るのは人が通る道とは少し違う細い道を進みますので、写真で見る竹林の小径とは少し違う雰囲気を見ることが出来るのも魅力です。

竹林の小径へ行くな「野宮神社」へも立ち寄っていただきたいところです。源氏物語にも登場する由緒ある神社で、本殿の御祭神は天照皇大神。黒木の鳥居という、木を加工せずそのまま用いた日本で最も古い形式の鳥居がそびえています。境内には苔で作られた庭園もありますので、竹林と苔庭園の種類の違う「緑色」を楽しんでくださいね。

竹林の小径は400m程なので普通に歩くと10分ほどしかかからない道のりですが、いろんな角度から景色を楽しみながらのんびり歩いてみましょう。レンタル着物を着て歩くのもいいですね!観光客が多いところなので、人混みを避けたいなら早朝に行くことをおすすめしますよ!

〈紅葉〉

嵐山 紅葉

嵐山といえば「紅葉」を紹介しないわけにはいきません。嵐山の紅葉シーズンは11月中旬~12月上旬。赤や黄色に染まる嵐山を背景に、美しい渡月橋がかかる風景はあまりにも有名です。

四季折々、違う姿を見せてくれる嵐山ですが、特に古くから秋の紅葉シーズンは「大変雅な地」として人気がありました。

たくさんの著名人が秋の嵐山を題材に俳句や和歌を詠んでいて

正岡子規は「人の目の  秋にうつるや  嵐山」

与謝野晶子は「あらし山名所の橋の初雪に七人ななたりわたる舞ごろもかな」

百人一首の選定者である藤原定家は「吹きはらふ紅葉のうへの霧はれて峯たしかなる嵐山かな」

と、嵐山の秋の情景と素晴らしさを詠んでのこしました。秋だけではなく恋のうたや四季折々の俳句・和歌が他にもまだまだあり、嵐山に歌碑が点在しています。

徒歩だけでなく、人力車にのってトロッコ列車に乗って見る紅葉が楽しめること、名刹の天龍寺をはじめとする紅葉に包まれる名所が多いのも京都一の紅葉スポットと呼ばれる由縁でしょう。

嵐山イチの紅葉スポット「天龍寺」は、先程からご紹介しているように〈古都京都の文化財〉として世界文化遺産登録されているお寺です。680年前からそのままの姿を留めている由緒あるお寺で、嵐山・亀山・小倉山を借景とした池線回遊式庭園よ曹源池庭園裏にある小道が紅葉のトンネルと呼ばれている絶好の紅葉スポットです。境内にはカエデ・ツツジ・桜など数多くの木々が赤く染まります。

この紅葉トンネルの周りに、水流を表した白砂、青々とした芝生があり、周辺とのコントラストがまたなんともいえません。数多くのお寺で紅葉を見ることが出来ますが、ダントツ1位の美しさと言ってもいいと思います。それくらい素晴らしいです。

嵐山が紅葉スポットといわれるには他にも理由があります。

紅葉の美しさと共に京都の歴史を知ってもらおうと「嵐山紅葉まつり」というイベントが昭和22年から開催されています。歴史がありますね!

舞台船が桂川を往来し船上で狂言や雅楽、京都の郷土芸能がお披露目され、豪華なイベント内容なのにすべて無料で楽しめちゃいます。京都・嵐山の力の入れ具合が伝わりますね!

他にも紅葉をライトアップする和のライトアップイベントも行われています。これは先程竹林のお話をした時にもご紹介した「京都・嵐山花灯路」というイベントで竹林だけではなく、渡月橋や嵯峨野トロッコ列車沿線にも燈籠が設置され幻想的な紅葉風景を楽しむことができるのです。紅葉した葉っぱが秋の京都を包み込む幻想的なイベントですよ!

〈トロッコ列車〉

嵯峨野トロッコ列車

平安時代の面影が残る嵐山を走る「嵯峨野トロッコ列車」は、山陰本線嵯峨駅~馬堀駅間の旧線を利用して再生された日本初の観光専用鉄道。ディーゼル機関車独特の音と匂い、レトロな客車に揺られながら昔から変わらない景色を楽しむことができます。

JR西日本山陰本線の嵯峨嵐山駅で下車し、駅を出るとすぐにトロッコ嵯峨駅があります。そこからトロッコ嵐山駅、保津峡駅を挟んでトロッコ亀岡駅まで約7.3kmの距離を25分かけて進みます。短い距離ですが、春は美しい桜・夏は新緑と川のせせらぎ・秋は艶やかな紅葉・冬は雪景色と四季折々の景色を保津峡の渓谷美と一緒に楽しめる路線とあって利用者も多く大人気路線!

列車は単線を往復して運転されておりわどの駅から乗車しても片道料金は変わらず大人880円/小人440円。全席指定席で乗車日の1か月前からインターネットやトロッコ列車駅の各窓口、JR西日本の一部駅のみどりの窓口や券売機、全国の旅行会社を通じて乗車券を購入できます。

観光シーズンには当日券がすぐに売り切れてしまうほどですから、乗車する日が決まっていたり、座りたい席があるなら予約がおすすめです。

嵯峨野トロッコ列車は5両編成+機関車で運行されています。

車両はJR西日本から譲受し、塗装などを変更したディーゼル機関車DE10形1104号機を動力機としてトキ25000形貨車を改造した客車を引っ張ります。平安ロマンをモチーフとした塗装が採用されていて、平安王朝色である緋色・山吹色でまとめられ、客車窓下にはアールデコ風の黒い模様が配されています。

この中で絶対乗ってみて欲しい号車は5号車の「リッチ号」!リッチと名がついていますが、料金は変わりません。このリッチ号、窓ガラスがなく屋根はシースルー、側板から、床まで素通しの車両なので絶景をよりダイレクトに味わうことができるんです!ただし、雨の日に屋根がつく…ということはありませんので、濡れてしまいますから予約の際は天気予報と睨めっこする必要がありそうです(笑)

大人気路線を維持し続けているのには理由があり、社員の手で桜や松の木が植樹されたり、伝説上の妖怪・酒呑童子に扮した社員が乗り込んでパフォーマンスをしたり、紅葉の季節の最終便のためにライトアップをしたり、冬には客車をストーブ列車に変えたりと、季節ごとのシーズンイベントを行っているのも魅力です!

最後に嵯峨野トロッコ列車に乗る時の豆知識(注意)をひとつ…。

亀岡駅方面からトロッコ嵯峨駅へ向かう列車に乗り、トロッコ嵐山駅で降りる場合、3両目より後ろに乗ってしまうと停車した時にトンネルの中で停車してしまいます!前の車両まで歩いて下車しないといけなくなり大変ですから気をつけて席を選んでくださいね。

〈アクセス〉

嵐山・嵯峨野への交通案内

嵐山・嵯峨野地区は洛西とも呼ばれ、京都市の西に位置し、京都市中心部より西へ約9kmほど離れています。他の観光地と比べ中心部から少し距離はありますが、電車・バス共に京都駅からよ直通便が運行されていますのでアクセスには便利です!

■バス利用

・京都駅から「京都バス」71・72・73系統に乗車。約40分で嵐山バス停に到着

・京都駅から「市バス」28系統に乗車。約40分で嵐山天龍寺前バス停に到着

※京都バスは民間のバス会社であるため京都市発行の「一日乗車券」の利用はできません。一日乗車券を利用してバスに乗る場合は下記の「市バス」に乗車する必要がありますのでご注意ください。

■電車利用

・JR京都駅からJR嵯峨野線(山陰本線)に乗車。嵯峨嵐山駅まで約15分

・四条大宮駅から嵐電嵐山本線にし乗車。嵐山駅まで約22分

・大阪からですと、阪急電鉄大阪梅田駅から阪急京都線に乗車。桂駅で阪急嵐山線へ乗り換え嵐山駅まで約50分

■自家用車利用

京都市中心部から嵐山へ向かう場合、北上し府道187号線との交差点を左折、そのまま府道187号線を直進すると到着。最寄り高速道路ICは名神高速の京都南ICで、約30分です。

タクシーの場合は道路状況にもよりますが、おおむね30分前後、料金は3000円程かかります。

嵐山周辺は渋滞が頻繁に起こり、全然動かない・駐車場が満車なんてことがよくあります。その時に利用して欲しいのが「パークアンドライド」制度。少し離れた空いている駐車場に車を停め、公共交通機関を利用して目的地へ向かう制度です。条件を満たすと駐車場料金が割引される嬉しい特典もありますし、公共交通機関を利用することで時間の予測ができ、計画的な行動ができるという利点がありますので車でお越しの際は利用を検討してください。

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